自動車保険にその特約ってほんとうに必要？

自動車保険をかける際に、もっとも悩むのが特約かと思います。

特約とは、保険会社がユーザーの好みに応じて自由に設定できるオプションとしての保険項目であり、保険会社によっても項目が異なってくる部分です。

あくまでオプションという位置づけですので、必ずしも必要な項目になるわけではなく必要であると感じればつけたほうが良いと思ってください。

しかし万が一の事を考えると、安全や利便性を考慮して特約をつけてしまいがちになるかと思いますが、予め必要な項目をリストアップし、保険会社によってどのように異なるかだけを注視するようにすれば本当に必要なものが見えてくると思いますよ。

特約を減らせば、保険料を安くすることができるため、特約を選ぶことはメリットが大きいといえます。

主な特約と内容

まずは、特約にはどのようなものがあるかをリストアップします。保険会社によって内容の差はあると思いますが、項目は似ている部分が多いので、意味を理解するこことが重要です。

対物超過特約

相手方の車の時価を超える修理費用を請求された場合に、補償される特約です。

車の時価額が低く、それよりも修理費用が高い場合に適用されます。

人身傷害特約

車に搭乗中の事故で死亡または身体に後遺障害や傷害を被った場合に補償される特約です。

無保険車傷害特約

事故の相手車両が保険に加入してない場合や保険金の支払いができない場合に、被保険者が死亡や障害を負った場合に補償される特約です。

弁護士費用特約

事故による傷害などで相手方に損害賠償を行う際に、弁護士の費用を補償する特約です。

運転者年齢特約

保険の対象となる運転者の年齢を限定することでできる特約です。

運転者限定特約

保険の対象となる運転者を本人のみや家族も含めるなど選択できる特約です。

地震など自然災害による車両全損時一時金特約

地震、噴火、津波などによって車両が全損した場合に保険金が支払われる特約です。

代車費用特約

事故車両の修理中に代車やレンタカーが必要になった場合、その費用を補償する特約です。

ロードサービス特約

走行不能になった車を修理工場へ牽引したり、修理後の車を搬送する際の費用を補償する特約です。

身の回り品特約

車内にある身の回り品が損壊した場合にその修理費を補償する特約です。

免ゼロ特約

自己負担額を差し引かずに保険金が支払われる特約です。

個人賠償責任特約

自動車事故以外の日常事故において、損害賠償責任を負った場合に補償される特約です。

バイク特約

保険加入者が所有するバイク（排気量125cc以下等の制限がある場合あり）による事故によって損害賠償やケガが発生した場合に補償される特約です。

ゴルフ特約

ゴルフに関わるケガや損害に対して補償される特約です。

必要な特約とは？

特約は保険会社の特色を出すために他社と差別化しますので、あるものないものが発生します。

そのため先程あげた特約の中で重要度が高いものをランク付けし、網羅しているかどうかを比較するのがポイントになります。

特約名	重要度	理由
対物超過特約	高	相手方の車の時価が低い可能性はありえるため必要
人身傷害特約	高	重大事故では特に可能性がありえるため必要
無保険車傷害特約	高	相手が無保険車の可能性はありえるため必要
弁護士費用特約	高	損害賠償に発展するケースはありえるため必要
運転者年齢特約	中	保険料を節約したい場合はつけたほうが良い
運転者限定特約	中	保険料を節約したい場合はつけたほうが良い
地震など自然災害による車両全損時一時金特約	低	災害発生しやすい地域であれば必要
代車費用特約	中	修理に時間がかかる場合は代車費用が高くなるため必要
ロードサービス特約	中	他のロードサービスを受けていなければ必要
身の回り品特約	低	車に貴重品を置かなければ不要
免ゼロ特約	低	自分の過失割合が100%でないとあまりメリットがない
個人賠償責任特約	低	自動車保険でなくても入れる
バイク特約	低	バイクを持ってなければ不要
ゴルフ特約	低	ゴルフをしなければ不要

このように重要度の高い特約を決めることで、保険会社によって特約の有無や内容を比較しやすくなります。

特約を決める際の注意点

ほとんどの特約は増やすほど、保険料が上がっていきます。

内容によっては、実際に補償される額が少ないものもあり、毎月の保険料のほうが高く感じるのであればないほうが良いです。

また最近では、自動車保険に関わらず様々な保険で特約が増えており、自動車保険でなくても入れる特約が多いです。

先程上げた中にもある、個人賠償責任特約は火災保険などでも入ることができるため知らずに複数の保険で重複して加入してしまうケースがあります。

他にも地震のニュースが増えると、地震の特約を勧められることが多いので、その場合でも重複する可能性を考えるべきかと思いますね。

良い保険の選び方

当然ながら、補償内容を確認して充実しているものを選ぶのがベストです。

例えばロードサービスは、牽引できる距離が決まっているため、修理工場まで遠い場所での事故も考えられますので、できるだけ補償対象となる距離が長い保険が良いことになります。

さらに補償内容がほぼ同等であれば、見積もりをして安い保険を選ぶのがおすすめです。

安いといっても、対応が悪い保険会社であれば顧客が離れていきますので、知名度が高い保険会社から選べば失敗することはないと思って良いでしょう。